お初にお目にかかります。
某高専出身で現在は某大学にて学生をしております。
まだ、研究には携わっていない若輩者(にもならない)です。
至らないところが多々あると思いますが、育てるつもりでコメントなどでご指摘いただけると恐縮です。


 さて、今回は伊豆半島から約1000km南に浮かぶ西ノ島についてです。
この島は2013年11月に海底火山の噴火が始まり一時期報道もされていました。
実はこの噴火は現在も続いており火山研究者たちの注目を集めているのです。

 なぜ注目されているのかというと、噴火による島の成長スピードが史上類を見ない速さであるからです。
噴火が起こる前の西ノ島の面積は250,100m^2(東京ドーム5.3個分)でありましたが、 2014年12月25日の面積は2,300,000m^2(東京ドーム49.2個分)にまで拡がっていて、元の島の9.2倍に成長しています。
 島の成長スピードが速いことは分かりましたが、「注目されている」理由はよくわかりませんね。筆者も火山とか全くわからないので(高専では有機化学系の研究をしていました)正直「へ~」って感じでした。
 なので、これから成長が速いと何が嬉しいのか説明させていただきます。
 まず単純に”成長が速い”=”時間を短縮して観察できる”という利点があります。
噴火による島の形成はプレートの運動による変化に比べてまだ速いですが、それでも長い時間がかかるので時短できるというのは大変嬉しいことです。 
 次に、火山島の成長のメカニズムが分かると日本列島の形成の研究にも応用できる可能性があるからです。
日本列島は世界的に有名な火山列島ですね。
しかし大昔からこの形で存在していたわけではありません。 
日本列島は何もない海から西ノ島のように火山島ができ、その火山活動が数百万年続いて形作られていったのです。 
 以上の理由から西ノ島は研究者達から注目されているというわけですね。


 西ノ島は火山活動が激しいため人は近づけませんが、国土地理院や海上保安庁が無人飛行機で撮影を行い情報を公開しています。
海上保安庁データベース
http://www1.kaiho.mlit.go.jp/GIJUTSUKOKUSAI/kaiikiDB/kaiyo18-2.htm